RSウイルス感染症

更新日:2025年06月25日

RSウイルス感染症は呼吸器の感染症です。年齢を問わず何度も感染と発症を繰り返しますが、生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の子どもがRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています。生後6か月以内で初感染すると重症化する可能性が高まります。

また、高齢者は加齢に伴う免疫力が低下することで重症化のリスクが高まります。特に慢性呼吸器疾患などの基礎疾患がある高齢者では、感染によって症状が悪化する場合があるので注意が必要です。

流行時期について、2021年以降は、春から初夏に継続した増加が見られ、夏にピークが見られています。


 

感染経路

飛沫感染と接触感染で感染が広まり、家庭内で感染しやすいといわれています。

・飛沫感染(ひまつかんせん)

RSウイルスに感染している人が咳やくしゃみ、あるいは会話などをした際に口から飛び散るしぶきを浴びて吸い込むことにより感染します。

・接触感染(せっしょくかんせん)

RSウイルスに感染している人との直接の接触や、感染者が触れたことによりウイルスがついた手指や物品(ドアノブ、手すり、スイッチ、机、椅子、おもちゃ、コップ等)を触ったり、なめたりすることで感染します。

症状

通常RSウイルスに感染してから2~8日、典型的には4~6日間の潜伏期間を経て発熱、鼻汁、咳などの風邪症状が数日続きます。多くは軽症で回復しますが、重症化すると喘鳴(ゼーゼー)が出たり、呼吸困難などの症状が出現し、細気管支炎、肺炎などを起こすことがあります。

 

予防方法

1.石けんと流水で手洗いをしましょう。

2.日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめにアルコールや塩素系の消毒剤などで消毒しましょう。

3.咳など呼吸器症状がある場合は、マスクが着用できる年齢の子どもや大人はマスクを使用しましょう。

4.感染症を予防するワクチン接種があります。

・60歳以上の者又は50歳以上のRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高い者を対象としたワクチンと生まれてくる子どもの感染予防を目的に妊婦さんが接種するワクチンがあります。

・どちらも任意接種であり、全額自己負担です。接種のご相談や接種料金は医師へご相談ください。