広報8月号

更新日:2023年08月03日

『鏡の中の自分』はどう思う

人権侵害をなくすために

「差別の現実から深く学ぶ」という言葉があります。
差別の現実は、差別される側と差別する側の両面から捉えられますが、差別する人がいなくなれば差別はなくなるはずですし『差別はいけない』ことは、誰もが当たり前に理解しています。
しかし、今この瞬間も数えきれないほどの差別事件が引き起こされ、人権侵害が後を絶ちません。「法があるから大丈夫」と満足したり「差別はいけない」と唱えたりするだけでは、差別はいつまでたってもなくなりません。
そこで、「差別の現実から深く学ぶ」ことが重要になります。先人たちは、過去や現在の具体的な差別の実態を通して、差別を受けた人たちの痛みや苦しみ・思いや願いを知り、差別の不当性・不合理性を明らかにしてきました。そして、人間としての誇りを失わずに、差別と闘ってきた人たちの生き様に学びながら、自分はどうだったのか、何ができるのかと自らに問いながら差別をなくす実践を重ねてきたのです。

自分のこととして

差別の実態を知り、差別への怒りをもつことは、差別解消の第一歩ですが、「かわいそう」といった同情だったり「自分には関係ない」と他人事という認識だったりする場合があります。
人は、自分のなかに潜む偏見や差別意識を問い直し、これまでの生き方を振り返るのが苦手です。また、それについて見て見ぬふりをしたり、知らないふりをしてきた自分も認めたくはないものです。
だからこそ「なぜ差別してしまったのか」「どうして偏見や差別意識を持つようになったのか」という差別のメカニズムを明らかにする必要があります。
一度、『鏡のなかの自分』と対話しながら、自らの差別意識や偏見、人権感覚について見つめなおしてみませんか。

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