広報6月号

更新日:2023年06月13日

生徒指導とは?

子どもの成長・発達を支える

いじめの認知件数や児童虐待の相談対応件数の急増、不登校や自殺者の増加、SNSでのトラブルやヤングケアラーなどの新たな課題の発見など、子どもたちを取り巻く状況は昔と比べ、大きく変わりました。こうした変化に対応するため、文部科学省は生徒指導のガイドブックである『生徒指導提てい要よう』を2022年に大幅に改訂しました。
今回の改訂版は『生徒指導の基礎』『いじめ』『暴力行為』『児童虐待』など13の章で構成されています。なかでも、生徒指導の定義が次のように大きく変更されています。
『生徒指導とは、児童生徒が、社会のなかで自分らしく生きることができる存在へと、自発的・主体的に成長や発達する過程を支える教育活動のことである。なお、生徒指導上の課題に対応するために、必要に応じて指導や援助を行う。』
ここで重要なのは、指導にあたっての留意点として、日本が1994年に批准した『こどもの権利条約』に基づき、先の国会で成立した『こども基本法』に示された

1.児童生徒に対するいかなる差別もしない
2.児童生徒にとって最もよいことを第一に考える
3.児童生徒の命や生存、発達が保障される
4.児童生徒は自由に自分の意見を表明する権利を持っている
の4つの原則を、まず指導者が理解しなければならないと明記されたことです。
生徒指導は、子どもたちの『問題行動を解決する』ものではなく、あくまで『成長・発達を支える』ものであるという考え方が強調されています。
私たち大人は『子どもは子ども、大人に従うもの』として『子どもの権利』を見過ごしてきたのではないでしょうか。自分たちが子どもだった頃を思い出しながら、条約や提要の意義を考えていきたいものですね。

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