広報10月号

更新日:2022年11月17日

トイレと人権

トイレの中から考える

トイレは、もちろん『用をたす』場所ですが、そこで不自由さを感じた経験はおありでしょうか。
世界では、約3人に1人、およそ24億人が衛生的なトイレを使えず、不自由な生活を強いられています。
また、その地域ではトイレが感染症や性犯罪を誘発し、生命や人権を脅かす重大な社会問題となっています。
日本のトイレは世界一清潔で快適だと言われるようになりましたが、その一方で、様々な面で悩みを抱える人たちがいます。
昨年の広報ひじ11月号で、『(トイレに行くと、女性用・男性用に分かれていた)は、区別なのか差別なのか?』という提起をしましたが、からだの性とこころの性が一致しないトランスジェンダーの人たちのなかには、女性用・男性用に分かれていることで苦痛を感じ、トイレに入ることを躊躇したり、我慢したりして体調を崩す人がいます。
また、『障がい』のある人たちにとっても利用しやすいトイレにはなっていません。『だれでもトイレ』や『多目的トイレ』なども増えてきましたが、ボタンやレバー操作が分かりにくいという話を聞きます。現在は、外国から日本への訪問者や就労者も増えており、分かりやすい表示が求められています。その他にも、職場に男性用(女性用)トイレが少ない、乳幼児用ベッドがない、狭くて化粧や支度ができないなどの切実な声が上がっています。
災害時では、避難所のトイレの数の不足や衛生上の理由などで使用を控える人が増え、健康被害が問題となっています。また、近い将来、世界的な水不足が起きると言われており、水洗トイレも無関係ではありません。
このように、社会や生活環境などの変化に伴い、トイレの『意義』『あり方』『かたち』など、たくさんの課題があり、多様性が問われています。
トイレの中から、世界や社会を見つめてみませんか。

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