町長室から(第4回)

更新日:2022年03月31日

薄水色、薄ピンク色、薄紫色のアジサイの花の様子

今年の梅雨は雨が少なくて暑い日が続いておりますが、この時期は、身体がまだ暑さに慣れていないため上手に汗をかくことができず、体温をうまく調節できないことから熱中症に注意が必要だそうです。

皆さん、熱中症にならないよう水分補給や室温・湿度管理にお気をつけください。

町有の公共施設のこれからについて

日出町では、人口増加や多様な需要に対応するため、これまで多くの公共施設の整備を行ってきました。特に、昭和40年代から60年代にかけて多くの教育施設や公営住宅、体育文化施設などを建設してきました。

当町の公共施設は、建物を有するものが現在92施設あります(川崎工業団地は含みません)。内訳は、学校教育系施設が41%、公営住宅19%、町民利用施設37%などとなっており、築20年以上経過したものが84・2%あり、築30年以上のものが63・9%あるという状況です。これらの施設は老朽化が進み、近い将来集中して改修時期を迎えることとなります。

これらを建替えまたは大規模改修する費用と道路などのインフラ施設の更新費用を試算したところ、その総額は今後40年間に約849億円となり、一年あたりでは約21・2億円が必要となります。最近5年間の一年あたりの普通建設事業費が約14・2億円ほどですから、すべてを前記の費用に回しても毎年約7億円不足する計算になります。

こうしたことから、当町の公共施設を計画的に維持管理することにより、施設の長寿命化と年度ごとの費用の平準化を図るとともに、公共施設などの適正な規模と最適な配置を検討するため、『日出町公共施設等総合管理計画』を策定しました。

計画に基づき、これからは、劣化が進む前に点検や劣化診断を行い、計画的な維持管理・更新を行うことで施設の長寿命化を図ってまいります。また、危険性が高い、あるいは老朽化の著しい施設については、安全の確保の観点から優先的に対策を講じます。

さらに、施設の利用状況や行政サービス需要の変化そして周辺施設の利用状況などを踏まえて、施設規模やその配置の適正化などの検討を行っていくこととしております。

公共施設については、積極的にご利用いただきますとともに、適切なご利用にご協力をお願いします。

教員の長時間勤務について

先月16日の大分合同新聞朝刊に、県北部の中学校教諭の公務災害認定の記事が載っていました。授業中に脳出血で倒れて3 カ月後に亡くなったが、倒れる直前3カ月の時間外勤務はいずれも月110時間を超えていたとのことです。

この教諭は、授業のほかに、学力向上支援教員、学年主任、『地域協育』担当、部活顧問などを努めており多忙だったようです。そんななかでも「仕事が多く、生徒を十分に見てあげられない、かわいそう」と漏らしていたとのことでした。

6月の町議会でも教員の長時間勤務に対する質問がありましたが、程度の違いはあれ多くの教員は多忙な状況にあるのではないかと思います。

学校現場には、学力・体力の向上のほかにも、いじめや不登校の問題、不審者への対応など様々な課題があります。

こういった課題を解決するためには、教員が児童生徒に寄り添って、互いが信頼感で結ばれた教育が行われることが重要だと思います。そして、そのためには教員が精神的にゆとりを持って児童生徒に接する必要があるとも思います。

町は、今年度から教育現場にICT支援員(注釈)を配置することといたしました。これは、学校現場や指導内容に次々に新しいICTが導入されており、多忙な現場教員が使いこなせない、児童生徒に教えるための指導方法を習熟する時間が取れないとの声に応えたものです。そういった対応に時間をとられることなく、児童生徒に向き合う時間をより多く持ってほしいとの思いから予算化しました。

長時間勤務の解消は、現場の教員の努力はもちろんですが、児童生徒にとって良好な教育環境を作るために、関係機関や保護者のみなさんについてもご理解をいただき、それぞれのお立場の中でご協力をお願いします。

(注釈)ICT:情報通信技術のこと

(注意)以上の内容は「広報ひじ」平成29年7月号に掲載されたものです。  

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