町長室から(第16回)

更新日:2022年03月31日

  7月のはじめに西日本を襲った記録的豪雨は、中国、四国そして九州北部地方などで大きな災害をもたらしました。犠牲になった方々のご冥福と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

7月5日からの大雨警報への対応について

日出町では5日未明から弱い雨が降りはじめました。県内では5日昼前に中津市、日田市、姫島村に大雨警報が発表され、その後他の市町にも対象が広がり、6日8時19分には日出町にも発表されました。それと同時に役場内に災害対策連絡室を設置し、担当職員が情報の収集にあたりました。

6日14時の時点で降り始めからの累積降雨量が98ミリ、最大時間雨量は16・5ミリ(12時台)を記録していました。15時頃は弱い雨程度の降雨となっていましたが、梅雨前線が停滞しており今後5〜6ミリ程度の雨でもそれが降り続くと、7日明け方までの累積降雨量が200ミリを超えるおそれがあること、土壌雨量指数(これまでに降った雨が土壌中に水分量としてどれだけ溜まっているかを表すもの)が増加の傾向にあることなどから土砂災害発生の可能性が高まることが想定されました。

そうしたことから、町民の方々の安全を確保するために明るい時間帯の対応が必要と判断し、17時に豊岡、藤原両地区に対して『避難準備・高齢者等避難開始』を発令し、豊岡、藤原両地区公民館を避難所として開設しました。町民の方々へは日出町防災行政無線、大分県安全・安心メール、緊急速報メール、報道機関のテロップなどでこのことをお知らせしたところです。また、地域の要望を受けて、保健福祉センターを避難所として開設しました。

その後は、想定よりも強い雨(時間10〜20ミリ)が降り続け、18時35分には洪水警報が、20時30分には土砂災害警戒情報が発表されたことから、役場の体制を災害警戒本部に格上げし、全管理職を招集しました。

大雨の際に避難等の判断をする材料には、降雨状況のほかに気象庁や大分県が提供している土砂災害警戒判定メッシュ情報や土砂災害危険度情報というものがあります。土砂災害警戒情報発表後にこれらの情報を注視しているなかで、土砂災害警戒判定メッシュ情報が避難を開始するレベルに達するおそれがあり、また、土砂災害危険度情報は避難を開始するレベルに達しました。こうしたことから、これまでの降雨の状況と今後の推移を見積もった結果、日出町の中でも背後に山間部を抱える地域は土砂災害発生の危険性が高いと判断し、避難勧告を発令することといたしました。

6日22時には、先ほどの豊岡・藤原地区に日出地区を加えた3地区に『避難勧告』を発令し、新たに中央公民館を避難所として開設しました。町民の方々へは大分県安全・安心メール、緊急速報メール、報道機関のテロップなどでお知らせしたところです。

6日夜から降り続いた大雨も7日3時頃にはピークを越え、9時17分に洪水警報が、10時20分に土砂災害警戒情報が解除されました。土砂災害のおそれが低くなったことから、12時5分に避難勧告を解除しました。また、避難されていた方々も既に自宅に戻られていたので、すべての避難所を閉鎖するとともに災害警戒本部を災害対策連絡室に切り替えました。今回の避難勧告等では、6日17時の避難所開設から閉鎖までの間に10世帯25名の方が避難されました。

そして、日出町の大雨警報は、8日18時47分に解除されたため、その時点で災害対策連絡室を解散しました。

今回の大雨警報への対応でも、消防団の皆さんにご協力をいただき、ありがとうございました。延べ58名の消防団員の方々が、役場職員とともに、あるいは単独で、災害が懸念される場所のパトロールや警戒、そして現地確認に奔走していただきました。とりわけ、青柳潤治消防団長をはじめ、一宮、一岡両副団長には、災害対策連絡室を設置した6日の午後以降、役場と連携しながら消防団の陣頭指揮にあたっていただきました。

今回の西日本を襲った豪雨では、結果として日出町に大きな災害は発生しませんでしたが、今年の台風シーズンは、これからです。皆さん、備えをよろしくお願いします。

(注意)以上の内容は「広報ひじ」平成30年8月号に掲載されたものです。

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