町長室から(第38回)

更新日:2022年03月31日

先月はじめの令和2年7月豪雨は、熊本県を中心とする九州地方や中部地方などに大きな被害をもたらしました。大分県でも日田市天ヶ瀬町における玖珠川、由布市における花合野川の氾濫により、人的被害が発生する事態になりました。犠牲になられた方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害にあわれた方々が、一日も早く平穏な生活を取り戻されますようお祈りします。

梅雨が明けると台風のシーズンがやってきます。町民の皆さまには、気象情報に注意して、早めの避難や身を守る行動をとっていただきますようお願いします。

新学校給食センターの着工について

7月15日、学校給食センター新築工事の安全祈願祭が、藤原地区の建設地にて行われました。当日は、工事関係者、土地の提供に協力していただいた地権者の皆さま、地域の皆さま、県・町議会議員そして役場や教育関係者が出席するなかで、厳かに工事の安全が祈願されました。

新学校給食センター設計の基本理念は『安全・安心でおいしい給食を安定的に提供することで、子どもたちを心身ともに健やかに育み、安心して子育てができるまちづくりに貢献する』そして『食育の充実、地産地消を促進し、子どもたちが食文化や地域産業への理解を深め、この町に住み続けたいと思えるような活気あふれるまちづくりに貢献する』としています。

そして基本方針には、『衛生管理を徹底し、安全・安心でおいしく栄養バランスを考慮した給食の提供』など5つの項目が設定されており、文部科学省が示す『学校給食衛生管理基準』などを満たすための衛生管理の徹底をうたっています。そのために、汚染作業区域と非汚染作業区域の明確化や汚染防止に配慮した作業動線の整備、適正な温度管理(室温25℃以下、湿度80%以下)や時間管理(調理後2時間以内の喫食)など様々な面から、安全のための配慮がなされています。

また、食育についても検討しました。この食育については、町PTA連合会母親部の皆さまから、「子どもたちが、作った人への感謝の気持ちをもって『いただきます』と言えるように、調理の様子を見学できるようにして欲しい」との要望を頂きました。学校給食法においても、日常における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を養うことがうたわれています。そのため、見学ゾーンとして研修室に窓を設け、学校給食センターのメイン工程である加熱調理工程を見学できるようにしています。また、見学ゾーンから見えない工程は、モニターによって見ることができるようにする計画です。ほかに、展示コーナーを設置し、食の歴史や食文化のパネル展示など、様々な情報を展示することで、食に関する情報発信施設となることを目指しています。

さらに食物アレルギー対応も大きな課題です。原因物質の誤混入を防止するとともに、アレルギー食を作る十分なスペースを確保するために、専用の調理室を整備することとしています。

そのほか、地産地消を促進する設備も計画しています。規格外のものが入荷されても対応できるよう、野菜を手切りするスペースを設けるとともに、冷凍庫、冷蔵庫を広くとることで、様々な入荷形態の肉や魚に対応することとしています。

今後のスケジュールは、令和3年5月末までに建築工事を完成させ、その後厨房機器の搬入据付と外構工事を行います。並行して、供用開始後の給食センターの円滑な運営のために設備の習熟などの開業準備を行うこととしています。

新給食センターにおいても、日出町の子どもたちが心身ともに健やかに育つことができるよう、さらに安全で安心な給食の提供に努めてまいります。ご期待ください。

(注意)以上の内容は「広報ひじ」令和2年8月号に掲載されたものです。

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