町長室から(第63回)

更新日:2023年01月25日

カーボンニュートラルと地域の安全

令和2年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルをめざすことを宣言しました。そのための方策として、再生可能エネルギーの活用などが謳われており、今後は太陽光や風力による発電などの導入が進んでいくと思われます。

日出町では、これまで比較的大規模な太陽光発電施設の整備が進んできました。これに対し、地域から災害面を心配する声がしばしば上がってきました。日出町は、全体的に南向きで太陽光発電には適している地域と思われますが、斜面が多いがゆえに、災害の発生、とりわけ豪雨の際の災害に多くの方が懸念を持たれています。

気候変動による豪雨や猛暑のリスクを地球規模で下げていこうというカーボンニュートラルは、日出町ももちろん取り組んでいかなければなりませんが、町民の安全を守ることも大事です。

そうしたことから、再生可能エネルギー、特に太陽光と風力による発電の導入が、地域の環境と調和がとれた形で行われるように『日出町太陽光発電設備等と地域環境との調和に関する条例』を昨年12月議会に提案し、可決成立しました。この条例の特徴の一つは、設置抑制区域を設けたことです。地すべり防止区域や土砂災害特別警戒区域などを事業区域に含めないように事業者に求めることができるようにしています。また、太陽光発電設備の設置等に関する基準を定めており、地盤の勾配や法面の構造、排水施設の設置、工作物の基礎や耐久性について詳細に規定しています。さらに、発電設備の廃止後の撤去についても規定しています。

カーボンニュートラル時代の再生可能エネルギー施設が、整備から事業実施まで地域環境と調和して行われるように条例の運用に努めて参りますので、ご協力をよろしくお願いします。
(注意)以上の内容は「広報ひじ」令和5年2月号に掲載されたものです。

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