町長室から(第54回)

更新日:2022年04月28日

成人年齢が18歳に

この4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げられました。私には、18歳と聞くと思い出す出来事があります。
高校を卒業して就職した会社で、初めて暮れのボーナスをもらい、うきうきしていた時のことです。寮の私の部屋を、スーツを持った同期の友人ががっかりした顔で訪ねてきました。話を聞くと、仕事が終わって帰る途中、道路に停車中の自動車から降りてきた会社員風の男に誘われて車に乗ったそうです。車の中には、スーツがたくさんあって、男の話ではこれらはすべて高級スーツとのこと。今月の売り上げが思わしくないので、このまま帰ると上司に叱られる、今日なら破格の値段で販売するので買わないかとしつこく勧誘されたそうです。室内灯の明かりの下で見ると、確かに高級に見える、試着したらサイズもちょうどいい、値段も手ごろということで、その場で現金を支払ったそうです。
ところが、寮に帰り、明るい照明の下で見てがっかりしたとのこと。なるほど、生地は高級品とは程遠く、ズボンは左右の長さが微妙に違っていて、縫製は熟練した人がやったとは思えないものでした。先輩に話したら、毎年ボーナス時期にこういうことが起きているとのことでした。友人には、ほろ苦い暮れのボーナスになったと思います。
さて、この4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げられました。親の同意を得なくても契約することができるようになるため、国民生活センターは、若者の消費者トラブルが拡大することを懸念しています。今やインターネット通販で、簡単に買い物ができますが、利便性の裏には危うさが潜んでいます。成人したら情報に注意し、契約内容をしっかり読み込んで、賢い消費生活をする人になられることを願っています。
 
(注意)以上の内容は「広報ひじ」令和4年4月号に掲載されたものです。

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