町長室から(第28回)

更新日:2022年03月31日

  いよいよ今月の20日から、『ラグビーワールドカップ2019日本大会』が始まります。大分県においては、10月2日のニュージーランド対カナダの試合をはじめ5試合が、大分スポーツ公園総合競技場(昭和電工ドーム大分)で行われます。ワールドカップ日本開催が近づいたためか、最近、ラグビーがテレビでしばしば紹介されているので、親近感が湧いてきました。試合の様子を見ていると、パワーとパワーのぶつかり合い、そしてそのスピードに魅力を感じます。チケットを手に入れた方もご自宅でテレビ観戦する予定の方も、『4年に一度じゃない。一生に一度だ。』と言われているこの大会を皆で楽しんで頂きたいと思います。

節塩の推進について

平成28年度に実施された県の調査によると、日出町の住民は食塩の摂取量が県下で最も高くて、高血圧性疾患の標準化死亡率が県平均を大きく上回っているとのことでした。

そのため、町として健康づくりのために節塩に取り組んでいくことを、29年の6月号に書かせて頂きました。今回は、これまでの状況について報告したいと思います。

まず、節塩の取組を始めた平成29年度には、町の行う特定健診の受診者について尿中の塩分測定を行い、結果を直接お知らせすることで、ご自分の食塩摂取量を知って頂きました。また、この調査結果を集計したところ、男性の一日当たり食塩摂取目標量の8グラムを超える人が約68%いるということが分かりました。東部保健所がいくつかの町内事業所を対象に行った別の調査でも同様の傾向にあり、やはり日出町の住民は食塩の摂取量が多いと言えそうです。

また、町健康づくり推進協議会と町食生活改善推進協議会の皆さんが、それぞれの活動の中で味噌汁の塩分測定を行いました。各ご家庭の味噌汁の塩分濃度を測定してお知らせしたところ、自宅の塩分濃度がほかの家庭と比べてどうなのかということが分かってよかったという声が聞かれました。

平成30年度には、町内の医療機関にご協力いただき、健康診査やがん検診、乳幼児健診などの場で、日出町独自に作成した『節塩チェックシート』を使ってご自分の食塩摂取量を推計し、お知らせすることで節塩意識を持ってもらう取り組みを実施しました。

このほかにも、前記の二つの団体や医療機関と連携をはかりながら、節塩に着目したイベント、料理教室、健康講話などを行ってきています。

こうした節塩の取組は、家庭において気をつけて頂くことに主眼を置いたものですが、外食する機会が多くなっている昨今は、家庭だけの取り組みでは効果が限定的なことから、飲食店にもご協力をお願いすることにしました。ご協力頂いたお店には、素材の味を上手に引き出し、食塩を控えてもおいしく食べることができる『節塩メニュー』を考えていただきました。それを一ヶ月間の『ひかえめ食塩多め野菜じっこうしよう』キャンペーンの期間中、提供して頂いています。

また、いくつかの食料品店にも減塩コーナーを設置して頂いています。東部保健所の方によると、飲食店が行政と一緒になって節塩に取り組むのは珍しいとのことで、ご協力いただいている店舗の皆さんには感謝しています。今後のさらなる広がりを期待しているところです。

住民一人ひとりが元気であることは、地域の活力の源であり、地域に活気があれば町は活き活きしてきます。そのためには健康づくりは極めて重要なことです。

健康づくりは、短期間で効果が出ることは難しいと思っていますが、過去にはイギリスが、国を挙げて減塩に取り組み、2003年から8年間で虚血性心疾患や脳卒中による死亡者数を4割減少させることができたとの報道もあります。

住み慣れた地域でいつまでもお元気で暮らしていただくために、これからも皆さんの健康づくりに粘り強く取り組んで参りますので、ご協力をよろしくお願いします。

(注意)以上の内容は「広報ひじ」令和元年9月号に掲載されたものです。

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