町長室から(第12回)

更新日:2022年03月31日

平服姿の男性が白い台の上に献花する様子

暖かくなって桜の花が見ごろを迎えました。

豊岡地区にある魚見桜は、『ひこばえ』が花を咲かせるようになってきたことから、今年は魚見桜を愛する会のご努力で、魚見桜まつりが6年ぶりに開催されました。当日は、桜の花も立派に咲いて、久しぶりの開催にもかかわらず、多くのご来場者で賑わいました。これから再び日出町の観光地の1つになって多くの桜ファンを魅了してもらいたいと思っています。

高齢者の交通安全について

平成30年度予算が、2・3月の町議会で可決成立いたしました。新年度においては、高齢者の交通安全のための新たな2つの施策を行うこととしております。

その1つは、運転免許証を自主返納した高齢者の方に、自動車に代わる交通手段として利用できる、民間路線バスの回数乗車券などの交付を行うことといたしました。

もう1つは、事情があってどうしても運転免許証を手放せない方への施策です。

最近は、ペダルの踏み間違いによって痛ましい事故が発生していることから、これによる急発進を防止するための装置の取付費用を助成することといたしました。この装置は4万円余りの費用が必要ですが、その費用の2分の1を助成するというものです(なお、上限は2万円です)。

これらの制度は、いずれも70歳以上の方を対象にしております。ぜひ、ご利用ください。

亘理町合同追悼式について

去る3月11日、日出町の友好都市である宮城県亘理町(わたりちょう)を訪問し、東日本大震災7周年の亘理町合同追悼式に出席してきました。追悼式は、多くの町民の皆さんが参列されるなかで厳かに行われました。私も献花をさせていただき、震災で尊い命をなくされた御霊に対し慎んで哀悼の意を表すると共に、安らかなご冥福と町の早期の復興完遂をお祈りいたしました。

私が亘理町を訪問するのは初めてでしたので、役場職員の方が、被災した現地で当時の写真と見比べながら町の復興の様子を説明してくれました。壊滅的な被害を受けた荒浜漁港は、魚市場や漁具倉庫などの共同利用施設が整備されていて、震災直後の様子とは一変していました。漁獲量も震災前のレベルまで回復したとのことで、漁港内の直売所である『鳥の海ふれあい市場』は多くの買い物客で賑わっていました。

また、亘理町は、震災前は隣の山元町とともに東北一のいちご生産高を誇っていましたが、いちご団地が海岸地域にあったことから津波で壊滅的な被害を受けました。これにより亘理町に251あったいちご生産農家世帯数は120になったとのことです。町は、地域全体の農業振興のためには、いちご生産の復活が重要と考え、最新設備を備えたハウス団地を整備しました。ハウスの見学をしましたが、従前の土耕栽培から、立って作業ができる高設ベンチ方式に変えたことで作業効率がアップし、生産農家が減った今でも震災前の8割の出荷ができているとのことでした。

このように、復興が着実に進んでいる様子を拝見して役場職員をはじめとする亘理町の皆さんの復興への努力とたくましさを感じたところです。

帰町する日の朝、お別れのご挨拶をするために役場を訪れた際は、齋藤町長をはじめたくさんの職員の方々が出迎えてくださいました。役場に近づいたとき、太鼓の音が聞こえたので、この時期に何の祭りが行われているのだろうと思ったら、獅子舞を舞っての歓迎でした。その獅子舞の獅子頭は川崎地区で彫刻工房をされていた故山村恭彦氏が亘理町に贈ったもので、大切に使っていただいており、うれしく思いました。

齋藤町長をはじめとする役場幹部の皆さまと再会を約束して役場を後にしましたが、今後も友好都市として良好な関係を築いていくと共に、この関係を通して互いの発展に努めていきたいという思いを強くした訪問でした。

(注意)以上の内容は「広報ひじ」平成30年4月号に掲載されたものです。

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