現在の位置

「プレコンセプションケア」を知っていますか?

更新日:2025年09月05日

プレコンセプションケアとは?

プレ(Pre)は「~の前の」
コンセプション(Conception)は「受胎」、つまりおなかの中に新しい命をさずかることをいいます。

プレコンセプションケア(Preconception care)とは、若い男女が将来の妊娠や出産を意識して、日々の生活や健康に向き合うことです。

性別を問わず、早い段階から正しい知識を得て健康的な生活を送ることで、将来の健やかな妊娠や出産につながり、未来のこどもの健康の可能性を広げます。

こどもを持つ選択をするかしないかにかかわらず、プレコンセプションケアに取り組むことはあなた自身の豊かな人生につながります。

プレコンセプションケアの位置づけ(WHOのサイトから引用・改変)

WHOホームページから引用・改変

なぜ「プレコンセプションケア」が大切なの?

妊娠・出産には適切な時期があります

女性は生まれる前から体内に卵子を持っています。卵子の数は、母親のお腹の中にいる胎児の頃が一番多く、約700万個と言われていますが、その後新しい卵子が作られることはなく、年齢を重ねるとともに減少します。

また、妊娠する力(妊孕力(にんようりょく))は20代前半が最も高く、その後は徐々に衰えていきます。さらに35歳以上の高齢妊娠・高齢出産では、赤ちゃんの染色体異常の発生率が上昇します。

高齢妊娠・高齢出産による母体のリスクとして挙げられるのは、妊娠高血圧腎症、妊娠糖尿病といった合併症や、帝王切開分娩になる可能性があることです。
合併症が原因で早産になることもあります。流産のリスクも高くなります。

男性は思春期以降、体内で毎日精子がつくられますが、年齢が高くなるにつれて精子の運動率や質が低下し、妊娠しやすさが下がるとともに、赤ちゃんの染色体異常の発生率が上昇します。
また、喫煙や過度の飲酒、肥満など不適切な生活習慣が精子の能力低下に関与していると考えられています。

不妊の増加

厚生労働省の調査によると、不妊症検査や不妊治療を経験したカップルは『4.4組に1組』という結果が出ています。
若い時に「生理不順を放置していた」「生理痛をがまんしていた」などが将来の不妊の原因となることがあります。


また、不妊症カップルの約半数は男性が原因とも言われています。
女性だけでなく男性も、妊娠や出産に関する正しい知識を得て行動し、将来の不妊のリスクを減らしましょう。

リスクのある妊娠の増加

若い女性のやせと肥満の増加、出産年齢の高齢化などから、リスクの高い妊娠が増加しています。

20代女性では、5人に1人がやせ(BMI*18.5未満)と言われていますが、特に、若年女性のやせは骨量減少や、低出生体重児*出産のリスク等との関連があります。
プレコンセプションケアを実施し、妊娠前にリスクを減らしていくことが、健やかな妊娠・出産や生まれてくる赤ちゃんの健康につながります。

*BMI…『Body Mass Index』やせや肥満の度合いを示す指数です。
*低出生体重児…生まれたときの体重が2500g未満の赤ちゃんを指します。
 小さく生まれた赤ちゃんは、母親の子宮の外で生活するには未熟なことが多く、
 特別なケアや治療が必要なことがよくあります。

人生100年時代を生きるために

こどもを持つ選択をするかしないかにかかわらず、プレコンセプションケアを実施することは、あなた自身の豊かな人生につながります。
あなたが将来やりたいことを思い切り楽しむためには、健康であることが第一です。

ライフプランを考える

みなさんは、5年後、10年後どのような人生を送りたいですか?
ライフプランとは、ひとことでいえば「人生の設計図」で、将来の生き方や具体的な暮らし方を考えていくことです。
10代や20代ではまだ早いと感じる方もいるかもしれませんが、「自分の人生をできる限り自分で選択し、選びとっていけるようにするためには、できるだけ早いうちからライフプランを考えることは大切です。

この機会に、あなたのこれからについて考えてみませんか?

もっと知りたい「プレコンセプションケア」

自分の人生を考えるなかで、今はまだ考えていなくても、妊娠や出産に関する正しい知識を持ち、自身の健康管理や生活習慣を見直すことは将来のライフプランの実現につながっていきます。
若いみなさんが将来や身体について考えるきっかけになるよう、プレコンセプションケアに関することを掲載したリーフレットを大分県が作成しました。

相談窓口

おおいた妊娠ヘルプセンター

からだのことで気になることなど、助産師さんに相談できる窓口です。

相談は無料で利用できます。

生理のことや避妊の方法、性感染症のことなど

なんでも気軽にご相談ください。

●電話相談(フリーダイヤル) 0120-241-783
対応時間 11:30~19:00 水曜日~日曜日(年末年始はお休みです)?

●メール相談 ninsin-783@sage.ocn.ne.jp
随時受付中です。上記の対応時間内に返信します。

お問合わせ先

子育て支援課 こども家庭センター
〒879-1592 大分県速見郡日出町2974番地1
電話番号:0977-73-3232
ファックス:0977-73-3178
メールフォームによるお問い合わせ